

骨盤は体の土台です。見て分かるぐらい骨盤の左右がずれているということは、体がかなりずれているということ。
また、一見ずれていないようでも、末端に行くほどずれは大きくなるので、左右の足の長さを比べると小さなずれが発見できます。
まずは自分の身体の左右の差を確認しましょう。 そして体をほぐし、左右の差を整えていきます。
ゆったりと呼吸をしながら、一連の動きをおこないましょう。
今回はすてきマイスターの大久保さんをゲストに招き、5つの動きを通じて体の左右差を知り、ほぐして整えていきます。
※体調の悪い時や妊娠中の方、痛みや違和感を覚えた時はおこなわないで下さい

渡邉(以下:W)「大久保さんが一番気になっているのは肩と首のこりということで…」
大久保(以下:O)「そうですね、肩こりが激しくて、猫背も気になります」
W「わかりました。骨盤から背骨、肩や首回りはつながっているので、
肩や首をほぐしながら骨盤にアプローチしていこうと思います」
O「はい!」
W「あと、骨盤の中には生殖器が入っているので、月経不順や婦人科系の不調が改善されることが多いようですね。
それから、冷えも気になるところですよね。
一番大切な骨盤の内側があたたまると体全体から末端まで暖まっていくのでいいと思います。
それでは実際に大久保さんの体のクセを見ていきましょう」
O「よろしくお願いします!」

W「まず、体のクセを見ていきます。
一番分かりやすい方法は左右の足の長さを見てもらうことです。
手を後ろについて足を伸ばし、ゆらゆら揺らして力を抜いてください。
そこで足首を見ます、わかりますか?」


O「なんとなく左のほうが長いような…」
W「ですよね。次に膝の位置を見てみましょう。
ひざまわりのお肉の付き方の違いを見ると左のほうが少しお肉付いてますし、
左のむこうずねの下あたりの色が白いです。
つまり、左足の方が長くて白いということは老廃物が流れやすくて詰まりにくいということ。
反対の右足は軸足で重心がかかりやすいので、大久保さんのように立ち仕事ですと、
自然と右足に負担がかかってしまうんです。
だから大久保さんの調整としては、左足が緩いので少し締めていき、
右足は締まりやすいので少しほぐして流してあげる…そして左右差をなくしていきましょう」

手を後ろについて足を前に投げ出して座り、少し開いて力を抜きましょう。
足を見てしまうと意識して揃えてしまうので、見ないで軽く揃えます。
●足首を見る
・内くるぶしの位置がずれていると体調が悪い
→位置が常に同じという人はほぼいません。
毎日ずれをチェックして体調を判断します。
●膝の肉のつき方、皿の位置、足の色を見る
・長く白いほうの足は、リンパの流れが良く
老廃物がつまりにくく緩んでいる
・短いほうの足は、軸足になっていて重心が乗り、
強ばってしまっている
→しまっているをほぐしてリンパの流れを足良くしてしてあげましょう

W「平らな床に仰向けに寝転がって、
おしりやふくらはぎのマットに触れている部分を感じていきましょう。
おしりはどちらのほうが接地面が広いですか?」
O「左のおしりの方が広いですね」
W「では少し足を開いてパタパタと揺らしてみてください。
軽く頭を起こして見てみましょう…軸足の右側に寄ってますよね?
では、一度わたしが真ん中に寄せます。どうですか感覚的に左に寄ってる気がしませんか?」
O「すごい寄っている感じ!違和感があります」
W「(笑)でも、実はこれでまっすぐ揃っている状態なんです。
次は上半身です。どちらの肩がマットについている感じですか?」
O「左です」
W「なるほど。上半身と下半身のねじれはそんなにないみたいですね。
大久保さんの場合は全体的に左にゆがんでいるという感じですね。
それでは、右の鎖骨を開いて右肩をマットにつけるようにしてみましょう…」
O「おお~っ!なかなか厳しいですね(笑)」
W「これで頭の位置はほぼ体の真ん中です。この状態を覚えておいて下さいね。
次は足を腰骨幅くらいに開いて腰から下を左右に揺らしましょう。
揺らした時にどちらにアクセントが付いてますか?
右と左、揺らしやすいのはどちらですか?」
O「右のほうが揺らしやすいです」
W「ということは、普段のクセと逆にしたいので、
左、左と左側にアクセントを付けて揺らしてみてください」
O「やりにくい~!足がつりそうです!」
W「では動きを止めて足を閉じましょう。
さきほどの体の真ん中に頭がある状態を思い出して、まっすぐにしてみましょう。
そして自分で腰骨の高さを見て確認しましす。おしりはどうですか?」
O「両方ともペタッとマットに付いてます」
W「はい、これで体はほぐれましたね。
というわけで調整の方法としては自分の左右差を確認して、
脱力して緩めておいてから、整えていくという感じです」

力を抜いて仰向けに寝転びましょう。両足は自然にのばしておきます。
●お尻の接地面で左右差をみる
力を抜いて仰向けに寝転びましょう。両足は自然にのばしておきます。
●足の長さをみる
①足を軽く開いて左右にぱたぱたと振りましょう
②次に足を腰幅に広げ、いったん足を閉じて揃えます
③頭をあげて足が体の中心に揃っているかを確認しましょう
④閉じた足が中心に揃っていない場合は中心へ移動し、
もう一度寝ます
→これをおこなうことによって、自分の体がいかに中心からずれているかが分かります
●肩の左右差をみる
①仰向けに寝転んだ時に、どちらの肩が床に接しているか確認します
②接していないほうの肩を床につけるようにします
●腰骨をみる
①足を腰幅に広げて、腰から下を左右に揺らしましょう
②どちらの方向が揺らしやすいかを確認します
③揺らしやすい方向が分かったら、それとは逆の方向へ
押すように意識して揺らします
④手足を閉じ、意識して体の中心に揃うように
両足を持っていきましょう
⑤腰骨の位置に手をあてます。頭を上げ腰骨を見て、ずれがないかチェックしましょう
→これをおこなうことによって、仙骨の周りの筋肉がほぐれます。
また、腰が疲れている時は、おしりがほぐされて腰が楽になります


①寝転んで両足の膝を立てましょう
②立て膝のまま、膝を揃えてパタンパタンと左右に倒します
③倒しにくかった方に倒して、下にきた足を抜いて組みます
④足を組んだ状態のまま、上にきている足で下の足を押しながら、
浮いている腰を床に近づけるように、じわじわとねじっていきます。
ねじる時に息を吐き、ねじり込むイメージで最後は吐き切ります。
息を吸いながら足を戻しましょう
⑤足を戻し、もう一度左右に足を倒します。最初より倒れやすくなっている感覚を確認しましょう
⑥反対の足も同様に軽くおこないましょう

鼻からすって鼻で吐く“鼻呼吸”をします。また、ねじる時には息を吐き、吸いながら足を戻すようにしましょう




①寝転んで両足の膝を立てましょう
②その姿勢でかかとをお尻につけます。
足を曲げた角度をキープしたまま、肩幅よりやや広めに足を左右に広げます
③息を吐きながら片足を内側へ倒します。倒した膝が体の中心へくるように倒しましょう。
息を吐き切ったら、吸いながら戻します
④反対の足も同様に行います
⑤左右交互に繰り返します
⑥足腰に痛みがなく、無理がないようなら、足を倒した時にバンザイするように両手を上げます
⑦さらに曲げている足と同じ方向の腕をグッと伸ばします。
この時、骨盤と肋骨の間をさらに伸ばすように意識しましょう
⑧左右同じ回数やってみて、倒しにくく伸びにくい方向がないか確認します
⑨やりづらい方はもう一度繰り返しましょう

骨盤と肋骨の間が長くなるとくびれが大きくなります



①寝転んで両足の膝を立てましょう
②ひざを胸に引き寄せ、仙骨がちょうど床にあたるポイントを探します
③ポイントが分かったらその姿勢のまま、両手で膝を抱え、
仙骨が床に当たるよう左右にコロコロと揺れます
④次に背骨が床にあたるポイントを探し、③同様、左右にコロコロと揺れます
⑤その後、膝を抱え円を描くよう、左右に回します
⑥スムーズに回わせなかったほう、苦手だったほうは、少し多めに回しましょう
⑦膝を真ん中に戻し、左右に開いて両方の足を内回し、外回しにします
⑧最後に膝を胸に引き寄せ、あごを引き、おでこと膝に近づけて丸くなります
前後にゆりかごのように揺れましょう。
⑨足を伸ばして仰向けに戻ります

⑦の動きの時は足を股関節から回すように意識しましょう。
また、回しづらいほうの足に合わせて同じくらいの早さ・高さで、無理のないように回しましょう。

W「さて、実際にやってみていかがでしたか?」
O「ちょっとしたことで左右が合ったんでびっくりしました。
あと、腰のあたりがすごく楽になりました」
W「やはり立ち仕事をしていると無意識のうちに体がに力が入って固くなるので、
ゴロゴロ寝転びながらほぐすことから始めるのがいいと思います」
O「家でも簡単にできそうですよね。朝より夜のほうがいいんですか?」
W「そうですね。寝る前に行い、整った状態で朝を迎えるのが理想的ですね」
O「やはり歪みがあると肩こりはひどくなりますか?」
W「そうですね。ただ、どんな人でも左右全く対照ってことはないですし、
まず自分の体がどうなっているのかを知って、
体のクセと上手くつきあっていくことが大切だと思います。
だた、クセがあまりに強くなってくると体の不調として出てくるので、
時々こういうことをやってあげるといいと思います」
O「骨盤がまっすぐになると、生理痛もマシになりますか?」
W「そうですね、一番ダイレクトに出てきます。
骨盤を動かすことで中の血流が良くなるから大きいと思います。
覚えてるものだけでもいいのでやってみてください」
O「わかりました、ありがとうございました!」
W「おつかれさまでした!」
